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“1日で40匹、受身から攻めの動物愛護へ”「No More ホームレスアニマルクリニック」

2008/7/4

5年間で同市内の猫殺処分数半減目指す 

 神戸市灘区楠丘町にて、寄付金のみで運営されている「NO MORE HOMELESS ANIMAL CLINIC」。神戸市内保健所での猫の殺処分数を減らすため、市内におけるノラ猫の不妊・去勢手術を徹底的にとり行い、捕獲から手術、輸送までうけもっている。同団体が掲げるのは、“受身から攻めの動物愛護”というプロフェッショナルな思考による活動。シェルターや保健所に流れる動物(特に猫)の数を現場レベルで徹底予防。短期集中型で不妊・去勢手術を行い、昨年から目標としているここ5年間で市内の猫殺処分数半年削減という貢献に着々と近づきつつある。

 米国の獣医師会で広く受け入れられている早期不妊去勢手術の技術を日本に広く普及させ、過剰繁殖予防と殺処分問題の大幅な改善を図る同団体。そのための具体的実践方法として、不妊去勢病院を設立するための基金「アニマル レスキュ- システム基金」を創設し、全国の政令指定都市、中核市(39都市)、小規模自治体に一つずつNPO運営の専門病院を開設していくことを最大の目的としている。昨年からノラ猫の不妊・去勢手術の活動を本格的にスタートさせ、処分数推移や不妊去勢手術達成率などの具体的なデータ集積を実現し、実際の殺処分減における「ペットの過剰繁殖問題」の重要性を提示するという試みだ。

*早期不妊去勢手術=初回発情前の2ヶ月から4ヶ月頃、性成熟期前に行う不妊去勢手術

 この試みを具体化させたのは、近年海外で論争となっているNPO寄付金の使用法。現在、NPOに使われる寄付金に関するシェルター建設には、米国の多くの動物専門メディア関係者から「方向性の転換」を訴える声が上がってきており、それに応える形で多くのNPOは、建設の是非を検討した後にその代替案として「不妊去勢病院の開設または積極的な不妊去勢プログラム」の導入を決定し始めているという。“この「方向性の転換」を日本でも”という考えで、同団体では北米の専門家の指導を受けながら、早期の段階で日本の寄付金事情、自治体や獣医師界の姿勢を総合的に勘案した結果、限られた寄付金を最大限に活かすために、現段階における最善策として、殺処分問題改善に向けて過剰繁殖予防のプロフェッショナルを目指すことを選択した。

 米国では毎2月をスペイマンス(不妊去勢強化月間)として、その最終火曜日、集中的に不妊去勢手術を行うキャンペーンが行われている。(2007年2月27日スペイデイには犬猫を中心とした2万匹以上の動物に不妊去勢手術が施された)昨年本格的に活動をスタートさせ、現在では1日30-50匹ものノラ猫たちの捕獲・手術を継続。神戸市では毎年4,5,6の3ヶ月間だけで、1年間に殺処分される仔猫の50%以上が産まれており、同団体ではこの2008年春期(4,5,6月)のうちに同市の殺処分数を700匹台にまで落とすことを目標に掲げる。同団体の目的は、神戸市における5年間での総殺処分数を50%ダウンさせるというもので、繁殖傾向を分析しエリアを徹底管理する。この5年間の集積データを基に、今後は各地で同調査を実施していく見通しだ。

 北米で実践され、実際に大きな成果を挙げているTNR活動。同団体ではこのTNR活動を取り入れることで、団体が提唱する“攻めの活動”に大きく近づいている。
TNR活動とは、

・TRAP(捕獲)
・EARLY-AGE NEUTERING(早期不妊去勢手術)
・RETURN(返却)

のことで、この3つのキーワードである捕獲・早期不妊去勢手術・返却を徹底。手で捕まえるのではなく捕獲機を使ってノラ猫をつかまえることによって外から麻酔を打ち、目覚めた段階では既に手術が済んでいるように配慮。また安全で確実な早期不妊去勢手術の実践。ストレス軽減につとめるためノラ猫の早期開放にも心がけている。このTNR活動は、ノラ猫の不妊・去勢手術を人道的方法で解決するという「HUMANE SOLUTION」のコンセプトに基づいており、このTNRを支える輸送、識別耳Vカットなども取り入れられ、人道的方法に配慮した取り組みが行われている。


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