ニュース

全般・時事

法改正の実現へ「第二回 動物愛護管理法を見直す会」開催

2009/6/20

5月29日、衆議院第一議員会館(東京都千代田区永田町)にて第ニ回「動物愛護管理法を見直す会」が開催された。同会では年間30万頭にものぼる犬や猫の殺処分をなくそうと、“人間と動物が、より健全に暮らせる社会の構築”を目指し、5年に一度改正される「動物愛護法」(※次回改正2011年)の見直しの提案を進めている。

■第ニ回「動物愛護管理法を見直す会」の詳細について

【松野頼久議員】
「2年後の(動物愛護管理法)法改正の時期に向けて、大きく変える」と話し、「現在、自治体の中でも、オープンにしていない所、譲渡を全くしてない自治体もある。今の法律の中でも、オープンにすることはできます・・」他にも「2日間預かり、3日間で処分という事を守らなくても、譲渡に適する犬であれば、1年でも2年でも保健所で預かって何とか飼い主を見つけようとしている自治体もあります。と、現状の法律を最大限活かし、2年後には飛躍的に変われるような法改正を与野党で頑張っていき、「皆さんの力を貸していただきたい」と、現行法と改正後の展望を力強く語った。

【阿部知子議員】
介助犬の法律の制定や、改正に尽力している阿部知子議員は、動物愛護に関しては「命への接し方の問題」「命を守る社会」の構築として、「社会への、命への眼差し、再生を目指したい」と語った。

【野田聖子大臣】
「昨今多くなっている、ペットショップや、動物にかかるトラブル。ショップにも、飼う側にも問題がある。」と賢い飼い主としての必要性を語り、さらに、「最も小さな命に、より深い愛情をかけられる国民だからこそ、大きな愛が作られていかれるのではないか」「ここは、愛ある国会議員の集まり」と語った。

【馬渡龍治議員】
自民党内に「どうぶつ議連」を立ち上げ、その中心となって活躍する馬渡龍治議員は、狂犬病の危険性と、それを防止する狂犬病予防接種の重要性や、ペットショップで販売される子犬が、親から引き離される時期が早いほど、社会性や、健康面で悪い例が出ていると話し、「パピーミルなど、母体を狭いケージに閉じ込めて産ませるだけ、産まして、疾患を持っているケースも多い。消費者が安心して購入できる形を作る」、また「法改正を実現する為には、対立ではなく、動物愛護団体の横の連携、結束が大事になります」と意気込みを語った。

【優良家庭犬普及協会・佐良直美専務理事】

「皆さんが心ある飼い主になっていただきたい。心ある方が、温かい目で正しい目で動物達を見て欲しい」と、ペットのマナー教室を開いた理由を話した上で、チョークチェーン、ピンチカラー使用の危険性や、繁殖業者に対し、「これからは、どういう理由で、どういうポリシーを持ってやっているのか、非常に重要になってくる。」「繁殖とは命を責任において世の中に出すこと。繁殖してはいけない遺伝性疾患があるとか、性格的に問題があるとか、検査しているのか。」と、問題を提起し、次の法改正では、「当たり前の厳しい法律に変えていきたい」と語った。

【動物愛護管理法を見直す会・藤村晃子代表】
2013年に化粧品に関する動物実験が全面禁止になる欧州の例を挙げ、一方、日本には、動物実験に関する法律が全くないことを指摘。「動物実験を行っている、日本のメーカーが作る化粧品を、欧州に輸出できなくなるのではないか?動物実験に関して、日本でも法律が必要なのではないか?」と問題提起した。

【環境省自然環境局・総務課動物愛護管理室・今川正紀室長補佐】
第一回の会議で藤野真紀子議員から質問された、フードやワクチン等、動物愛護費用に使われるはずの地方交付税の中の、3億5千万円の使い方について、調査、集計中と説明がされ、さらに、ペットショップにて、売れ残った動物に関して、どのような経緯を辿っているのか、アンケート調査に関しても、集計中であると話し、「判明次第、次回、または次の次の会などでお知らせしたい。」と報告が行われた。

また、ペットショップや、飼い主マナー以外にも、多くの人が、あまり目にする事のない、殺処分が行われる収容施設に、“基準がない為に起こる問題点”が挙げられた。中でも今回、全国で、犬の殺処分ワースト1位である茨城県のセンターの例として、まず、施設内の公開を拒否する問題が挙げられたが、撮影者やマスコミをシャットアウトするような、閉鎖的な体制では、現実の問題点が明らかにされないという指摘がされた。

さらに、収容施設での基準の必要性が話されました。そのひとつが、温度基準。茨城県を例に、冬場、零下になる収容施設では、暖房設備がない為、その寒さで、動物が収容期間中に凍え死ぬという惨状が起きていた。平成17年に4台分の灯油ストーブが配置されたものの、とても広い施設の為、6台へ増設の要望が出された。しかしながら、センター側はそれを拒否。問題なのは、ストーブを買うお金も、灯油代もセンター側は一切負担しないということ。法律や、ガイドラインにて、収容施設の温度基準がない為に、地域によっては、温かく存命できる収容施設と、寒さで凍え死んでしまう収容施設ができてしまう事になる。もう一つの問題点は衛生面。収容房の仕切りが完全でない為に、水を流して掃除することで、床をつたって、別室まで伝染性の汚物が、流れてしまうということ。これでは衛星を保つことが難しいばかりか、毒性の強いパルボ菌が流れた場合、犬の死亡にも繋がってしまう危険性がある問題が・・・。このように、衛生面に関しても収容施設基準設置の重要性が指摘された。

さらに、生まれたばかりの子猫が、毎日何十匹と持ち込まれ、ガス処分機の中で、もがき苦しんで死んでいく報告がなされ、猫は犬と違い、場合によっては地域猫など外で生活する、ケースも多い為、不幸な繁殖を防止する為に、徹底した不妊手術が必要であり、それをいつまでもしないと、永遠に子猫が機械の中で、もがき苦しみながら死んでいく状態が続いていくといった問題が話された。
「子猫が苦痛の中で死なずに済むように、経口投薬による睡眠薬を使い殺処分することはできないのか?法律によって、猫の不妊手術を義務化できないのか?」悲惨な現状が報告された。

第二回の開催となった同会への参加者は、森山眞弓・衆議員議員、松野頼久・衆議院議員、馬渡龍治・衆議員議員、野田聖子・衆議員議員、阿部知子・衆議院議員、藤野真紀子・衆議員議員、木挽司・衆議院議員、環境省自然環境局・総務課動物愛護管理室・今川正紀室長補佐、優良家庭犬協会・佐良直美専務理事など約30名。


【関連URL】

命の“重さ”と“責任”とは「動物愛護管理法を見直す会」開催
http://www.petpress.jp/ark/item_1303.html


このカテゴリの他のニュース

このカテゴリの写真ニュース



Japan Pet Press 最新号を見る!
ペット専門月刊新聞「Japan Pet Press Vol.23・24」

「ジャパンペットプレス」は、「より楽しく」「より価値のある情報」をコンセプトにペット・動物関連の様々なニュースを毎月発信。国内外の最新ニュースから、充実した連載・コラム、動物啓蒙団体の特集を通して、ペットとのより豊かなライフスタイルを発案しています。

≫もっと見る

バックナンバーを見る→

大好評! 連載コラム
捨て場は動物病院

「命の尊さ」良く聞く言葉。でもそれは社会上のきれい事にすぎない。現実は恐ろしく違う。残念ながら、日本には命を粗末にする人たちが大勢…

≫もっと見る

がんばるActivistを紹介
NPO法人 アニマルレフュージ関西

アークは1990年、現在のアーク代表エリザベス・オリバーによって設立されました。オリバーは、イギリスから…

≫もっと見る

東京キャットガーディアン

東京キャットガーディアンの前身、ライフボート東京はライフボート友の会(現、犬と猫のためのライフボート)の新しい試みとして、東京を拠点に平成20年4月からスタートしました。…

≫もっと見る

No Love, No Earth Project

「動物愛護管理法を見直す会」とは
~人と動物が供に安心して暮らせる社会の構築を目指すために~
①話せる環境を作る会
動物愛護活動を行っている民間…

≫もっと見る

NPO法人 陽の会

Power Message / Together Forever 一生一緒
“命の大切さと人としてのモラル・マナーの向上”をわかりやすく社会へメッセージし、より多く…

≫もっと見る

NPO法人 日本サービスドッグ協会

引退した補助犬を支援するJSDA
補助犬法が平成15年10月から施行されましたが、まだまだ一般社会に浸透しているとは言い難い昨今です。需要に対し…

≫もっと見る